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UUUMのクリエイターに学ぶ、視聴者の心を動かす動画とは

コロナ禍により、これまで以上に動画コンテンツが見られています。リアルイベント開催や店頭での訴求が難しくなっていることから、YouTubeやSNS上で動画を使ったプロモーションを検討している企業も増えました。とはいえ、企業が一方的に言いたいことを言う動画では振り向いてもらえません。
そこで、UUUM(株)執行役員の竹川洋志さんにユーザーが態度変容するコツや、動画コンテンツで大切なことなどを伺いました。

UUUM(株)は国内最大級のMCN(マルチチャンネルネットワーク)であるとともに、「新しい体験」をコドモゴコロある発想で提供するコンテンツカンパニーです。クリエイターマネジメント・サポートを中心に、インフルエンサーマーケティングや、グッズ・イベント事業、メディア事業など幅広く展開しています。
2017年8月東証マザーズ上場。

UUUM株式会社 執行役員
竹川 洋志様

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1992年、(株)タカラ(現 (株)タカラトミー)に入社。1997年から8年間在籍した(株)ソニー・コンピュータエンタテインメント(現 (株)ソニー・インタラクティブエンタテインメント)を含め、一貫してプロモーション関連の業務に身を置く。その後、TVアニメーションや特撮実写番組などのプロデュース業を経て、(株)タカラトミーで、デジタルを中心とした販促・マーケティングの企画立案・実行を行うチームを率いる。動画インフルエンサー市場の可能性と面白さに惹かれ、2018年、UUUM(株)に入社。
2020年6月現在、バディ・プランニングユニットの統括を担当。


普段のコンテンツもタイアップコンテンツも嘘がない

ーー UUUMに所属する動画クリエイターさんの魅力について教えてください。

UUUM所属クリエイターの魅力は「幅の広さ」です。タレントやアイドルに極めて近い人気・知名度のひともいれば、コスメやファッションで活躍する美容系のクリエイター、家族で活動するファミリー・キッズ系のクリエイター、おもちゃ、釣り、キャンプ、スニーカーに特化したクリエイターなど、好きなものを探したときに必ず見つかるジャンルの広さが魅力のひとつだと考えています。

また、4月に「UUUMネットワーク」のチャンネル加入総数が10,000チャンネルを突破したことを発表しました。視聴者さんからすると、自身の好きなジャンルや、内容、感性、笑いのツボが似たクリエイターを幅広く見つけることもできます。

ーー UUUMに所属されているクリエイターさんは、企業からの案件で制作するタイアップコンテンツでの認知や興味・関心、購入といった態度変容が高いという調査結果を出されていると思います。ユーザーが態度変容するコツなどがあるのでしょうか?

ひとつ言えることは、クリエイターの「熱量」「本気度」です。テレビなど既存のメディアに出演しているタレントさんは、演じ手のプロです。ですので、CMに出てもテレビ番組で何かをおすすめしても演者として演じている側面がありますし、視聴者さんも演技だということを受け入れて、納得している部分があります。

動画クリエイターはタレントさんと違って、自分が本当に好きなもの以外は極力触りたがらないし、自分の性に合っていないものを紹介したりしないんです。UUUMでは企業さんからのタイアップのお話を日々クリエイターに紹介しています。
例えば、大手企業の有名ブランドの商品でも、クリエイターによっては「それ、僕は使ってないからいいです」とか「ちょっと肌に合わないんでやめておきます」みたいな形で返ってくることがあります。こちらからしてみるとチャンスだと思えるようなものでも、自身の物差しを大事にするんですね。

それに広告だからといって、いつもより過剰に説明するとか、コンテンツが無理やりな感じになっているとかもないので、視聴者さんからするといつもの動画と同じくらい楽しめます。普段のコンテンツも、企業さんからのタイアップコンテンツにも嘘がないんです。いつもの「熱量」や「本気度」で伝えているので、動画を見ている方がその商品のことを買いたくなる、といった態度変容が起こりやすいのだと思います。

クリエイターにしても、それを見ている視聴者さんにしても、日々上げている動画と企業さんのタイアップコンテンツに大きな隔たりを感じていません。「どうせ宣伝でしょ?」みたいな色眼鏡で一歩引いて見ている感じはあまりないですし、コンテンツとして面白ければ見るし、面白くなければ離れる、というシンプルな視点で見ていると思います。

ーー なるほど。一方で、「広告は嫌がられる、スルーされる」といったような議論もあります。

そうですね。そういった議論もありますが、その議論さえもたいして気にしていない、というのが今の視聴者さんの感覚なのかなと思います。一昔前だと、規模がまだ大きくない、これから伸びそうな若いインフルエンサーやクリエイターが分かりやすい企業タイアップを動画でアップすると、「あ、なんか宣伝始まっちゃった……」みたいな冷める感覚がありました。

でも、今のファンは「そんな商品の案件来るんだ。頑張れ!」といったふうに応援をします。そういったファン心理みたいなものも働いて、自然にタイアップコンテンツが見られるような環境が整っているという気がしますね。


コンテンツとして仕上げる

ーー 企業が動画コンテンツをYouTubeに投稿するときに、意識したほうが良いことがあれば教えてください。

クリエイターやインフルエンサーを使う場合でも、ご自身で動画コンテンツを投稿される場合でも、まずは「KPI設定」を明確にすることです。認知までをゴールにするのか、店舗への誘導なのか、ECサイトで商品を購入してもらいたいのかなど、明確にKPIを設定して、そして、ブレないことが重要です。

ーー ブレないことが重要なんですね。

動画投稿をしているうちに、どんどん本来の目的からズレていっちゃうんです。
よくあるのは、「目的とは違うけどこの動画の再生回数が高いから、グッドがたくさんついているからコレ系の動画を増やそう」みたいな。そうやってズレていくので、当初決めたKPIに沿って計画を立てていくのが良いと思います。

ーー ほかにも何かありますでしょうか?

コンテンツとして成立しているかどうか、でしょうか。
YouTubeはTVCMと違い15秒や30秒といった制限がないので、伝えたいことがすべて伝えられます。全部詰め込もうとすると、10分を超えるようなコンテンツになることが多々ありますが、例えば、その動画が視聴者さんからしてみるとつまらなかったとします。あまり見たくないものを10分も見るってまあまあしんどいですし、お金でも貰わないと見ないですよね。

視聴者さんに見てもらえるコンテンツ、見てもらえるモチベーションをキープするコンテンツというのは思っている以上に難しいことです。いわゆる商品やサービスの説明、訴求についての動画コンテンツはあまり見られません。見てもらえるとすればテントの立て方など、機能に具体的な説明が必要な動画ぐらいかと思います。

コンテンツにするには、構成や演出を考えて、驚きをもって伝えるなどの工夫が必要です。だからこそ、プロ中のプロの力を借りて見てもらえるコンテンツとして完全なものを仕上げる、インフルエンサーの力を借りて文脈に乗って商品やサービスの魅力を伝えていくという手法を検討するのも良いと思います。

ーー YouTubeの世界観や文脈を知るのにおすすめのクリエイターさんやジャンルがあれば教えてください。

まずは、そもそも論として食わず嫌いをしないことです。YouTubeを「若者が見ているもの」と思っている方がけっこう多いのですが、視聴者層はどんどん広がってきており、盆栽や手芸、釣り、包丁の研ぎ方のようなコンテンツも揃っています。

ですので、まずはご自身の好きな趣味で検索をかけてみて、いくつか動画を見るのが1番良いと思います。それと同時に、お子さんや、甥っ子、姪っ子がいらっしゃるようであれば今何を見ているのか聞いてみたり、一緒に見たりしてみてください。

ガジェットを得意としているカズさんというクリエイターがいるのですが、カズさんの動画はタイアップコンテンツの参考になると思います。

カズさんがタイアップコンテンツをつくるときは、商品の良さもしっかりと伝えながらも、その商品が例えば電池持ちが悪かった場合は、そのことも伝えるんです。従来型のプロモーションからすると信じられないことだと思いますが、商品の良いところと課題みたいなところをオブラートに包まずお伝えすることで、見ている人は公平な視点で見られます。
タイアップコンテンツの雰囲気もいつもの動画と変わらないので、一度ご覧になってみてください。

ーー ありがとうございました。


その他のインタビューは、マガジンよりご覧いただけます。


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